2016-01-01から1年間の記事一覧

「除夜の鐘」二句の評釈

☆ おろかなる犬吠えてをり除夜の鐘 ☆ 山口青邨 つとに著名な句だ。数々の歳時記に収録されてきた。時ならぬ深夜の鐘の音に、びっくりした犬が吠えている。いつまでも、吠えたてている。その犬を指して、作者は「おろかなる」と言ったわけだが、しかし、この…

浅黄色の一茶元日俳句

一茶の俳句「浅黄色」 元日や上々吉の浅黄空 浅黄色には二通りある。文字通り淡い黄色と 葱の若芽のような淡い青色。 藍より薄く、水色より濃い。薄青。元朝の空は当然薄青い。 すべて小中大壁紙大きい壁紙サイズ指定 すべてカラー白黒 赤色で絞り込む オレ…

今年は「明治150年」になります。

降る雪や明治は遠くなりにけり 草田男 初凪や昭和は遠くなりにけり 雅 舟 本年は明治百五十年になるとかや 〃

ネオ連句「寺山修司・詩人死して」

★「寺山修司・詩人死して」と題するネット新連句に興じていたのは7年前。 お師匠さんの不遜先生は杳としてその後の消息を知らず。ただ当時の 連句熱が懐かしく、精神的充実感を振り返っております。このとき小生 は宣長なる俳号を頂きました。 以下、制作過…

12月31日誕生日の花と花言葉・歌句

12月31日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)幻想のあなたは若く美しく 雅舟 12月31日 【花】 アオキ(ミズキ科) 【花言葉】 若く美しく 【短歌】 小雪舞う庭のアオキの赤い実の瑞々として大晦日なり 鳥海昭子 年越しの準…

102歳で矍鑠として

102歳でなお矍鑠とした御爺様

奥の細道の少女「かさね」

『奥の細道』の那須での少女「かさね」 那須の黒ばねといふ所に知人あれば、これより野越にかかりて、直道をゆかんとす。遥に一村を見かけて行くに、雨降り日暮るる。農夫の家に一夜をかりて、明ればまた野中を行く。そこに野飼の馬あり。草刈る男の子になげ…

日本最古の俳句はこれ→

一夜庵の傍らに 宗鑑の直筆句碑や利休梅 雅舟 俳句の始まり、宗鑑の俳句 貸し夜着の 袖をや霜に 橋姫御 宗鑑 この俳句には、本歌があった。 片敷きの 袖をや霜に 重ぬらん 月に夜がるゝ 宇治の橋姫 法印幸清 ここで「橋姫」が詠み継がれていることに注目し…

今日は「小晦日(こつごもり)」

12月30日 本日は小晦日(こつごもり) 大晦日の前日。晦日は陰暦の月の末。十二月三十日にあた るので、 小晦日は陰暦の十二月二十九日、陽暦の十二月三十日。 春や来し年や行きけん小晦日 芭蕉 「千宜理記」 翌ありとたのむもはかな小晦日 蝶夢 「親類題発句…

12月30日誕生日の花と花言葉・歌句

12月30日の誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)からんころん紅弁慶がやってくる 雅舟 12月30日 【花】 ベニベンケイ(カランコエ)(ベンケイソウ科) 【花言葉】 幸福を告げる 【短歌】 花と葉と抱きつ抱かれるおもむきのカ…

『芭蕉の音風景』

堀切実著 『芭蕉の音風景 俳諧表現史へ向けて』 音風景(サウンドスケープ)による詩の世界の追求 閑かさや岩にしみ入る蝉の【声】 古池や蛙飛び込む水の【音】 芭蕉野分して盥に雨を【聞く】夜哉 芭蕉、蕪村句の「音」「色」をそれぞれ現代思想、比較文学を含…

万葉「滝の歌」

万葉の歌に詠まれた滝の歌 声出し読めばこころ清しく 雅澄 『万葉集』に詠まれた「滝」の歌(短歌)は22首 242 滝の上の三船の山に居る雲の常にあらむと我が思はなくに 313 み吉野の滝の白波知らねども語りし継げばいにしへ思ほゆ 909 山高み白木綿花におちた…

12月29日誕生日の花と花言葉・歌句

12月29日 本日誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)カトレアの優雅そのままあなたです 雅舟 12月29日 【花】カトレア(ラン科) 【花言葉】優雅な人 【短歌】羽衣を纏う天女のおもかげにカトレアの花守られて咲く 鳥海昭子 温…

永田耕衣著『名句入門』

古今の名句に解説、独自の批評をしたもの 冒頭の一句は、芭蕉の「荒海や佐渡に横たふ天の川」 朝顔の紺のかなたの月日かな 石田波郷 月明の宙に出で行き遊びけり 山口誓子 冬蜂の死にどころなく歩きけり 村上鬼城 冬菊のまとふはおのがひかりのみ 水原秋桜…

山頭火の秀句

『山頭火の秀句 果てもない旅から』上田都史著 鉄鉢の中へも霰 分け入っても分け入っても青い山 うしろすがたのしぐれてゆくか はなれてひとりのみのむしもひとり ぼろきてすずしい一人が歩く さくらさくらさくさくらちるさくら 秋兎死(あきとし)うたうてガ…

ハイカイ本『俳句の国徘徊記』

~主な内容は下記の如し~ 『俳句の国徘徊記』 評論集 著者=飯島 耕一 俳句とは何か、曰く「一口で吐く宇宙図、宇宙音」 即ち「ポエジーを濾過した視線で芭蕉ほか、西東三鬼、夏石番矢など現代俳句を渉猟する」エッセイ集 1988年刊 おくのほそ道 雲に鳥 芭…

真珠湾慰霊キーワード

【寛容の心】 【和解の力】 安倍総理の真珠湾慰霊の辞

12月28日誕生日の花と花言葉・歌句

http://item.shopping.c.yimg.jp/i/l/potos_ft1119 12月28日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) 人去りて蝋梅の香に立ち尽くす 雅舟 12月28日 【花】 ロウバイ(ロウバイ科) 【花言葉】 慈愛心 思いやり 【短歌】 ロウバイ…

宗鑑筆墨

道真が大宰府で詠んだ漢詩を宗鑑が書いた色紙。「極」がある。 都府楼纔見瓦色 観音寺只鐘聲

我が心の内なる森川義信

~観一(三中)先輩文庫~ 敬愛してやまない詩人森川義信 【代表作品「勾配」詩碑】 所在地 香川県観音寺市粟井町本庄

信夫の里の芭蕉

『奥の細道』 福島 信夫の里 遥山陰の小里に石なかば土に埋もれてあり。里の童べの来たりて教えける。昔は この山の上にはべりしを、往来の人の麦草をあらして、この石を試みはべるをにくみて、この谷につき落とせば、石の面下ざまにふしたりといふ。さもあ…

瀬戸内・燧灘冬景色

外海の激しさ非ず 燧灘は瀬戸真直中の母のふところ 雅人

仏足跡歌

仏足跡歌 仏足石歌の歌体はすべて五・七・五・七・七・七の6句からなり、6句目はその前の5句目を言い換えたものが多く、この歌体は結句を繰り返して歌う上代歌謡に起源を持つと言われる。この歌体が見られるのは『古事記』『万葉集』『播磨国風土記』で、そ…

もうすぐ鶏鳴…万葉の歌

鶏を詠んだ万葉歌 「庭つ鳥」 「鶏とり・かけ」 枕詞「鳥が鳴く」 1413 庭つ鳥鶏の垂り尾の乱れ尾の長き心も思ほえぬかも 1807 鶏が鳴く東の国に古へにありけることと… 2021 遠妻と手枕交へて寝たる夜は鶏がねな鳴き明けば明けぬとも 2800 暁と鶏は鳴くなり…

俳人華石さんのこと

西讃の俳人森安華石さんのこと 俳人森安華石さんと言っても、全国的に有名でないので、どうしようもないか。 ただこんな立派な人が讃岐野の片隅にいたことをしるしておきたい。 所は、三豊市詫間町在住であった盲目の俳人。地域の句会で師匠的役割を 果たし…

12月27日誕生日の花と花言葉・歌句

12月27日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) 難転を含む南天めでたけれ 雅舟 12月27日 【花】 ナンテン(メギ科) 【花言葉】 福をなす よき家庭 【短歌】化粧塩きりりと鯛はナンテンの葉にのせられて万事よろしき 鳥海昭…

曼珠沙華の歌句

~あなたは今日曼珠沙華を持ってゆかれましたね~ どんな画賛だったのですか? ①つきぬけて天上の紺曼珠沙華 山口誓子 (単一表現が光っている名句。誓子が療養生活を送っていた昭和十六年の作) ②曼珠沙華抱くほど取れど母恋し 中村汀女 虚子が「 ホトトギス…

白い花へのモノローグ

あなたは白い花だと思っていたのに あなたは白い花でした けがれを知らない花でした そう信じてつきあっていたのに あの夜あなたの家に行った時 どうして男がいたのでしょう あれから半世紀がたちましたね

12月26日誕生日の花と花言葉・歌句

12月26日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)告白の相手なけれど冬ベゴニヤ 雅舟 12月26日 【花】 フユベゴニア(シュウカイドウ科) 【花言葉】 愛の告白 【短歌】ひめやかな片想いなどありましてフユベゴニアを育ててい…

やはり芭蕉「年の暮れ」句

やはり【芭蕉】 「年の暮れ」句 年暮れぬ笠きて草履はきながら (芭蕉「野ざらし紀行」) 月雪とのさばりけらしとしの昏 (芭蕉「続虚栗」) わすれ草菜飯に摘まん年の暮 (芭蕉 「江戸蛇之鮓」 めでたき人のかずにも入む老のくれ (芭蕉「栞集」) 旧里や臍の緒に…