万葉歳時記

万葉秋の七草歌

万葉秋の七草歌絵

万葉の秋花

白い花紫草のつつましく 万葉のつらつらつばきつらきせみ 万葉の南蛮煙管思ひ草

万葉集「防人の歌」

「万葉集」防人の歌 防人とは朝鮮や中国との国際緊張に備えて、東国から西国に派遣された兵士であった。東国から遥かな任地九州までの旅は容易ではなく、決死の覚悟であり、家族との悲しい別れがあった。行く者、見送る者。任地にいる夫を恋う妻と、故郷に残…

萬葉集巻7「羇旅歌」

万葉集【巻7 羇旅歌群 90首】 覊旅 (たび ) にてよめる 巻7ー1161~1250 1161 家 離 (ざか ) り旅にしあれば秋風の寒き夕へに雁鳴き渡る 1162 圓方 (まとがた ) の港の洲鳥波立てば妻呼びたてて辺に近づくも 1163 年魚市潟 (あゆちがた ) 潮干にけらし知多の…

萬葉集の「久木」はキササゲかも

キササゲ、それは『萬葉集』で「楸」「久木」と詠まれたものかもしれない。 『万葉集』で、ひさぎ(原文は久木。歴木と表記)と詠まれている植物に、アカメガシワを当て る説が通用されている。(他の説は、のうぜんかずら科のキササゲ)。 ●ぬばたまの 夜の…

憶良の歌、芭蕉の句に見る【親心】

子等を思ふ歌 山上憶良 瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ いづくより 来りしものぞ 眼交に もとなかかりて 安眠し寝さぬ ( 『万葉集』巻5-802) 銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも ( 〃 803) ... 宇利波米婆 胡藤母意母保由 久利…

紫草→紫色

絶滅危惧種「ムラサキ」から天平の色「紫色」を抽出、染色するのは至難の業

万葉時代もウナギは夏痩せに⋯⋯

鰻(うなぎ)は、万葉時代には「むなぎ」と呼ばれていて、現在のように夏痩せにいいと言われていた。 痩人を嗤笑ふ歌 二首 大伴家持が形飢饉に似た吉田連老(字、石麻呂)を 巻16-3853 石麻呂に我れ物申す夏痩せによしといふものぞ鰻捕り食せ 〃 3854 痩す痩す…

桔梗は万葉時代「朝顔」

万葉に詠まれし「朝顔」は桔梗です 今の蕣 当時ありません

万葉集の「久木」は①赤芽柏、②キササゲの二説あり。

「楸」は ヒサギ(久木)と読む。

万葉の花蓼を詠んだ歌

『万葉集』に詠まれている蓼の歌は次の3首である。 我が宿の穂蓼古幹摘み生し実になるまでに君をし待たむ (巻12‐ 2759) みてぐらを奈良より出でて水蓼穂積に至り...(長歌) (巻13ー 3230) 童ども草はな刈りそ八穂蓼を穂積の朝臣が腋草を刈れ (巻16ー 384…

万葉の花

み熊野の浦の浜木綿百重なす心は思へどただに逢はぬかも 人麻呂 『万葉集』 巻4-496 梨棗黍に粟つぎ延ふ葛の後も逢はむと葵花咲く 巻16-3834 作者未詳 ※この葵花は 「立葵」ではないとされている。

万葉歌絵、今朝8首

万葉芭蕉共存屋敷

閑寂を好む主の屋敷にも合歓は豪華に紅にほはす 澄人

露草(万葉集では「月草」)

露草は『万葉集』で「月草」と呼ばれて9首に詠まれている。 583: 月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言も告げ来ぬ 1255: 月草に衣ぞ染むる君がため斑の衣摺らむと思ひて 1339: 月草に衣色どり摺らめどもうつろふ色と言ふが苦しさ 1351: 月草に衣は摺…

『万葉集』の「くれなゐ」歌

万葉の「紅」歌 【くれなゐ】 キク科ベニバナ属の紅花(ベニバナ) アジア原産の一年草で、日本には、飛鳥時代に渡来。 紅花は染色に使われ、朱華(はねず)、紅(くれない)、黄丹(おうに)などの色を作り出す。 紅(くれない)を詠んだ歌 朱華(はねず)や紅(くれ…

夏野菜(瓜

瓜はめば子どもおもほゆ 栗はめばましてしのはゆ 憶良 トマト茄子すべて昔のものがいい

今月の万葉講座は馬(駒)

1291: この岡に草刈るわらはなしか刈りそねありつつも君が来まさば御馬草にせむ 1720: 馬並めてうち群れ越え来今日見つる吉野の川をいつかへり見む 1859: 馬並めて多賀の山辺を白栲ににほはしたるは梅の花かも 2103: 秋風は涼しくなりぬ馬並めていざ野に行…

万葉植物「茅花」

戯奴(わけ)が為我が手もすまに春の野に抜ける茅花(ツバナ)そ召して肥えませ (巻8ー1460) 紀女郎

万葉「栗の花」

三栗の中に向へる曝井の絶えず通はむそこに妻もが(巻9-1745) 酔狂な花を咲かせて栗君よ

万葉のナデシコ

万葉の歌に詠まれている「なでしこ」は河原撫子(ヤマトナデシコ)であったか?

栴檀(万葉では「あふち」)の花

妹が見し楝の花は散りぬべし 我が泣く涙いまだ干なくに 山上憶良 巻5-798 我妹子に楝の花は散り過ぎず 今咲けるごとありこせぬかも 巻17-1973 玉に貫く楝を家に植ゑたらば 山霍公鳥離れず来むかも 大伴書持 巻17-3910 霍公鳥楝の枝に行きて居ば 花は散らむな…

紫陽花は万葉の花

↑額アジサイ 普通の紫陽花↓ 『万葉集』に紫陽花は次の二首に詠まれているだけである。 773 言問はぬ木すら紫陽花諸弟らが練りのむらとにあざむかえけり 4448 紫陽花の八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ

今年初めて紫草咲く

紫草初花白花万葉花 古義軒 絶滅危惧種「ムラサキ」万葉植物では「紫草」を育てています。 よく万葉植物園に行くのですが、上手に育てていないように思います。 みとよ万葉0地帯ですが、紫草で紫色に染め上げるのが、私の夢です。 万葉植物で最も貴重な育て…

万葉花の歌絵5首

万葉歌の花絵5首

浜久木

久木=現在のアカメガシワ

万葉の白つつじ

万葉の白つつじ撮らむと産土の豊浜に来し貴女のために 拾ひあげたい誘惑をこらえてこの場立ち去りにけり

豊浜駅つつじ

予讃線・豊浜駅のつつじは有名です。 今年3月廃校になった三豊工業高校が見えますね。 万葉の歌碑が建てられているわけないでしょう。

芭蕉若葉春4句