俳人華石さんのこと

       
        西讃の俳人森安華石さんのこと 

  俳人森安華石さんと言っても、全国的に有名でないので、どうしようもないか。
 ただこんな立派な人が讃岐野の片隅にいたことをしるしておきたい。
 所は、三豊市詫間町在住であった盲目の俳人。地域の句会で師匠的役割を
 果たしていた。何より中央の全国レベルの俳人と交渉してその句碑を建てたり、             
 講を願う労を惜しまなかった。高瀬町に水原秋桜子の「茶どころと聞かねど新茶た      
 ぐひなし」、山口誓子の「新茶佳し大水上の霧こめて」の句碑を建てた。
 更には、地元浪打八幡神社境内に下記のような自らの句碑が建てられている。
 もちろん、門弟の俳人仲間の協賛で建てられたものである。町村合併で、粟          
 島・志々島が詫間町に加えられた記念碑を兼ねていた。10年ほど前102歳で亡く
 なった。
             初凪や町に加へし嶋二つ   華石

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 香川県三豊市高瀬町二ノ宮大水上神社に建つ水原秋桜子の句碑
     茶どころときかねど新茶たぐひなし  秋桜子 
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   二ノ宮玉田に建つ山口誓子の句碑
新茶佳し大水上の霧こめて   誓子
   詫間町俳人森安華石は毎年山口誓子に高瀬茶を贈っていた。誓子が紫雲出山の句碑の除幕式に参列した機に誓子は大水上神社参拝と茶園を訪れた。
 当日は銘茶の里は深い霧に覆われていた。この時の感懐を詠んだのが上掲の句である。句碑は高瀬銘茶発祥の地である玉田地区に昭和50年頃玉田「開拓之碑」と共に建立された。
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