2012-01-01から1年間の記事一覧

日仏交流讃岐の秋

~讃岐人雅舟短信~ 仏蘭西の夢 讃岐路に現る秋 雅舟 予想もしなかったフランス俳人に会う機会に恵まれた2012年秋。蕪村寺で「花鳥諷詠」について講じさせていただいた。一般の日本人以上に俳句に対する熱い思いが伝わってきた。 仏人は上客 すぐに庵を立つ …

12月19日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月19日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)はにかみのかんばせそれはシクラメン 雅舟 12月19日 【花】シクラメン(サクラソウ科) 【花言葉】内気なはにかみ 理解 【短歌】迷わずに真紅をえらぶシクラメン師走の今日の充…

森川義信の名詩「青き蜜柑」

青き蜜柑 『森川義信詩集』より 愁ひ来て丘にのぼりて 酸の香る蜜柑もぐなり 悲しみの青き蜜柑を 栗林こえて見ゆるは 背きにし君の町なるぞ ゆふぐれに深く沈みて 掌にしみる青き蜜柑よ そをかみて何を思はむ 昔の日は皆空しきに ああされど君も寂しと この…

フランス俳人との交流を通して得たもの

フランス俳人を讃岐に迎えて 9月にフランスの代表的俳人数人を迎えた。9月中旬から香川県滞在中は俳跡を案内。丸亀の蕪村寺、観音寺の宗鑑終焉の一夜庵、小豆島では放哉記念館、句碑の森を探訪。来日の目的は俳句の根源を求め、自らも本場日本で俳句ハイク…

12月18日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月18日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)繊細な君に溺るる寒葵 雅舟 12月18日 【花】フタバアオイ(ウマノスズクサ科) 【花言葉】細やかな愛情 【短歌】弟が枯葉を分けて見よというフタバアオイは鈴形の花 鳥海昭子 …

島比呂志 書くことは生きること

島比呂志の名がマスコミに大きく取り上げられるようになったのは、平成10年7月に国の責任を糺すために起こした裁判(「らい予防法」違憲国家賠償訴訟)、いわゆるハンセン病裁判の原告団名誉団長となってからである。そして、平成13年5月熊本地方裁判…

minminさん万両三句+献句

本堂の廂の深し実万両 傷残る白壁の蔵実万両 万両の鏡に映る美容室 万両や 闇に眸を輝かせ 雅舟 夜の闇に濡るる万両 汝が眸 〃

12月17日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月17日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)告白は今日と決めたり枇杷の花 雅舟 12月17日 【花】ビワ(バラ科) 【花言葉】ひそかな告白 温和 【短歌】おっとりと打ちあけ話のようにして冬の陽うけてビワの花あり 鳥海昭…

地酒の紹介

『堕落論』と『堕落』論

評論『堕落論』(昭和21年刊)は坂口安吾、小説『堕落』(昭和44年刊)は高橋和巳、それを論じるのは、後輩不肖私の両者比較論である。 前著の一般的概説は以下の通り。 「日本は負け、そして武士道は亡びたが、堕落という真実の母胎によって始めて人間が誕生し…

12月16日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月16日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)寒菊や振える心鎮め居て 雅舟 12月16日 【花】カンギク(キク科) 【花言葉】繊細 【短歌】冬ざれの庭カンギクの黄の色の今日の余韻を明るくしたり 鳥海昭子 キクといえば秋の…

石清水八幡宮の文学

仁和寺にある法師年寄るまで、石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとり、徒歩よりまうでけり。極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。 さて、かたへの人にあひて、「年ごろ思ひつること、果し侍りぬ。聞きし…

涼野海音、『俳句年鑑』の紹介、その他

どの句にも「新しい発見」がある海音作品に祝福あれ。

12月15日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月15日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)可憐なる千両役者あなたです 雅舟 12月15日 【花】センリョウ(センリョウ科) 【花言葉】富 可憐 【短歌】ゆたかなる思いふくらむ千両の赤い実つぶつぶこぼれたりして 鳥海昭…

宗鑑の里、山崎

30年目の宗鑑の里【山崎】

12月14日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

http://www.westatic.com/img/dict/skbzk/plants-ha/fuzaku_1.jpg 12月14日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)冬桜君の冷静みならはむ 雅舟 12月14日 【花】フユザクラ(バラ科) 【花言葉】冷静 【短歌】ひっそりと冬ざく…

「朝顔」の巻

『源氏物語』「朝顔」の巻(概説) 藤壺の死去と同じ頃、桃園式部卿宮が死去したので、その娘、朝顔は賀茂斎院を退いて邸にこもっていた。若い頃から朝顔に執着していた源氏は、朝顔と同居する叔母女五の宮の見舞いにかこつけ頻繁に桃園邸を訪ね、紫の上を不…

12月13日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月13日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)星の花天狗の団扇葉八つ手かな 雅舟 12月13日 【花】ヤツデ(ウコギ科) 【花言葉】分別(ふんべつ) 【短歌】何もかも承知している風情にてヤツデは白く丸い花もつ 鳥海昭子 「…

香川文芸紙碑

現存する「文学碑」ではなく、観念としての「文芸紙碑」

12月12日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月12日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)我が君を寿ぎ万両下向きに 雅舟 12月12日 【花】マンリョウ(ヤブコウジ科) 【花言葉】 寿ぎ 【短歌】実生なるマンリョウ赤く色づきて年の瀬の庭にぎやかになる 鳥海昭子 小鳥…

生木地蔵

楠の生きたるに地蔵彫り込みし昔の人の心を偲ぶ 病弱の娘を思ひ刻まれし生木地蔵をおろがみまつる [所在地] 観音寺市大野原町中姫2288番地 所有者 生木墓地 昭和51年6月10日指定 観音寺市教育委員会 生木の地蔵クス 香川の保存木69 昭和55年3月11日指定 こ…

万葉植物ならぬ「山茶花」、万葉花「堅香子」

原産国が日本であるのにもかかわらず 万葉集に一首も「山茶花」を詠んだ歌はない。 サザンカは ツバキ科の花で ツバキ(万葉植物)とよく似ているが、違う。 万葉の花で代表的なのは、カタカゴ(堅香子) http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/…

真砂松韻先生『句集米寿』上梓される。

香川俳壇の重鎮、真砂松韻先生がこの度、米寿を記念して、第三句集『米寿』を上梓されました。昭和35年、小豆島土庄高校へ新任教師で赴任したとき、机を並べており、御句「ホトトギス入選十句」を文芸部の「翠雲」に載せさせていただきました。以来、半世紀…

12月11日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

12月11日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)万葉のほよのごとくに千歳生きむ 雅舟 12月11日 【花】ヤドリギ(ヤドリギ科) 【花言葉】困難に打ち勝つ 【短歌】今生のわれは宿木ヤドリギの冬を不思議に青く茂れり 鳥海昭子…

万葉植物「玉箒」

万葉集に出てくる「玉箒」 宮中で天皇が農耕を象徴する鋤を、皇后が養蚕を象徴する玉箒を飾って宴が催された。『万葉集』には天平宝字2年正月3日に孝謙女帝が侍従・堅子・王臣らを召して内裏の東屋の垣下で玉箒をさずけて宴を催した時の大伴家持の歌 初春の…

minminさん山眠る三句+献句

懐に鳥獣を抱き山眠る トンネルを抜け行く列車山眠る (警笛を鳴らされにけり 国境) 特急しおかぜ宇和島行きが箕浦トンネルに入ろうとする直前を撮る 12/10午後3時頃 退職後の静かな暮らし山眠る 山眠る未来一筋国境 雅舟 もの言ひたげなお地蔵様や山眠る …

12月10日 誕生日の花・花言葉・歌句・万葉歌

http://www.hana300.com/fuyusa13.jpg 12月10日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)玉珊瑚玉簪として飾る 雅舟 12月10日 【花】フユサンゴ(ナス科) 【花言葉】神秘的 【短歌】さりげなく今年も此処にフユサンゴ赤くつぶら…

塔和子さんの名詩「胸の泉に」

胸の泉に 塔 和子 かかわらなければ この愛しさを知るすべはなかった この親しさは湧かなかった この大らかな依存の安らいは得られなかった この甘い思いや さびしい思いも知らなかった 人はかかわることからさまざまな思いを知る 子は親とかかわり 親は子と…

年の暮、年始の古歌

恒例「迎春・年賀の万葉」に加え、今年は年末年始の古歌(万葉・古今・新古今)のいくつかを教材にする予定である。 万葉集から【賀状に添える歌】の紹介 新しき年の初めに豊の年しるすとならし雪の降れるは(巻十七・3925)葛井諸会 あしひきの山の木末のほよ…

今月の古典講座は源氏物語「朝顔」を読む

朝 顔 『源氏物語』五十四帖の巻名。第20帖。巻名は光源氏と朝顔の歌「見しおりのつゆわすられぬ朝顔の花のさかりは過ぎやしぬらん」「秋はてて露のまがきにむすぼほれあるかなきかにうつる朝顔」による。朝顔が「槿(むくげ)」の古称でもあることから「槿(…