俳聖・芭蕉

芭蕉、隠密説

生きている芭蕉像 光田和伸著『芭蕉めざめる 』 芭蕉のパトロン藤堂家と、東北の覇者伊達家を結ぶのは、芭蕉が生涯思慕し続けた母の故郷、宇和島である。戦国時代、宇和島藩を担当したのは藤堂高虎、その後を引き継いだのが伊達政宗の嫡男・秀宗だった。宇和…

芭蕉秋6句

芭蕉の俳句19句に「旅」が使用

●芭蕉全発句980句の中で次の19句に「旅」が詠みこまれている。 上の句に 1 旅がらす古巣はむめに成にけり(鳥之道) 2 たびにあきてけふ幾日やら秋の風(真蹟集覧) 3 旅に病で夢は枯野をかけ廻る(笈日記) 4 たびねして我句をしれや秋の風(野晒紀行絵巻、…

早苗とる手もとや昔しのぶ摺

香川県観音寺市琴弾八幡宮境内【早苗塚】 「早苗塚」通信(1) そこを【はせを聖域】と呼ぶ。「早苗塚」「芭蕉句碑」の前庭空間の仮称である。 平成20年2月10日の地方新聞に「石碑のある風景」(54)として報道され、少しは讃岐香川県内に知られた…

奥の細道 北端の名句

立石寺 せみ塚 蕪村筆

奥の細道「尿前の関」

奥の細道24 尿前の関 :元禄2年5月15日 岩手の里(宮城県大崎市岩出山)泊 南部道遥にみやりて、岩手の里に泊る。小黒崎みづの小嶋を過て、なるこの湯より、尿前の関にかゝりて、出羽の国に越んとす。此路旅人稀なる所なれば、関守にあやしめられて、漸として…

「旅人さん」と呼ばれたい

『笈の小文』の一節に 神無月の 初、空定めなきけしき、身は風葉の行末なき心地して、 旅人と 我名よばれん 初しぐれ 芭蕉 又山茶花を宿々にして 由之 岩城の住、長太郎と云もの、 此脇を付て其角亭におゐて関リせんともてなす。 これは『野ざらし紀行』の…

逆回り奥の細道

〔大垣〕 芭蕉の後ろ姿を追いながらの旅ではなく、芭蕉に真向かう逆回り奥の細道の旅を試みている。 まずは、結びの地大垣から始めた。「史跡奥の細道結びの地」には芭蕉の旅姿像が迎えてくれる。 白秋の柳川を想起させる掘割ふうの水門川。その両岸に句碑が…

「おくのほそ道」覚書

『おくのほそ道』 俳諧紀行文 元禄7年(1694)刊 〔鹿島紀行・笈の小文・更科紀行の執筆後、幻住庵記・嵯峨日記の執筆前〕 芭蕉45歳(晩春~初秋) 5年後(元禄7年10月12日死去、50歳) 元禄2年(1689)3月27日(太陽暦5月16日) 江戸深川 出発 門人河合曾…

奥の細道の「宿」

『奥の細道』で「宿」の表現されている部分 ①その日ようよう早加(そうか)といふ宿(しゅく)にたどり着(つ)きにけり。 ②卅日(みそか)、日光山(にっこうざん)の梺(ふもと)に泊(とま)る。 あるじのいいけるやう、「わが名を仏五左衛門(ほとけござえもん)といふ…

「芭蕉の旅」に関する山本健吉の文章

芭蕉(西行を含め)の旅について 山本健吉 旅は単に未知の風光に接することだけではない。それはまた人間の歴史と運命とを我々に教えるのである。吟行なんぞと称してけちな風景画を探して歩く手合は、所詮芭蕉の旅を栖とし、旅に果てることを思った悲しい心…

芭蕉「宿」14句

芭蕉の発句の中で「宿」の詠まれた14句 ①関守の宿を水鶏にとはうもの ②宿かりて名をなのらするしぐれかな(元禄5年、島田の駅如舟への挨拶句) ③草臥て宿かる比や藤の花(高市郡八木の旅宿での吟、大和行脚のとき) ④あの中に蒔絵書たし宿の月 ⑤発句なり芭蕉…

旅寝論(去来)

「旅寝」=旅先で宿り、寝ること。旅の宿り。旅枕。草枕。 【旅寝論】 『去来抄』『旅寝論』は去来、『三冊子』は土芳による蕉門の代表的俳論。いずれも芭蕉から直接教えを受けた弟子が、俳諧の起源、不易流行、句作の技術、また修行の心得等について師の真…

芭蕉の句に詠まれた「夢」

「夢」とは、無常の詠嘆とともに悠久への希求を含みもつ言葉である。 芭蕉の発句に見られる「夢」には次のような句がある。 芭蕉全発句993句より 端午 あすは粽難波の枯葉夢なれや (六百番俳諧発句合) ✳渺茫と回想する夢 杜国が不幸を伊良古崎にたづねて、…

本日、奥の細道講座「松島・平泉」

奥の細道 芭蕉自筆本

芭蕉の松島

松島や鶴に身を借れほととぎす 曾良 松島・瑞巌寺の楸(きささげ) 島〃や千々にくだきて夏の海 はせを

芭蕉真桑瓜4句

早苗塚説明板改修

芭蕉の紀行文抄

笈の小文 俳諧紀行。松尾芭蕉著、門人河合乙州編。芭蕉の没後、1709年刊。1687年江戸から尾張の鳴海を経て弟子の杜国を訪ね、伊賀・伊勢・吉野・奈良・大坂・須磨・明石をめぐった旅の紀行。「野ざらし紀行」の次、「おくのほそ道」の前に書かれた紀行文。 …

笈の小文・野ざらし紀行・銀河の序・幻住庵の記・嵯峨日記

笈の小文 俳諧紀行。松尾芭蕉著、門人河合乙州編。芭蕉の没後、1709年刊。1687年江戸から尾張の鳴海を経て弟子の杜国を訪ね、伊賀・伊勢・吉野・奈良・大坂・須磨・明石をめぐった旅の紀行。「野ざらし紀行」の次、「おくのほそ道」の前 百骸九竅の中に物有…

芭蕉焦がれる日々

ゆりとうり

「うり」は詠み 「ゆり」は詠まざり 芭蕉翁 雅舟

芭蕉の好きな瓜句

瓜熟れて翁の塚に捧げけり 雅舟

芭蕉、今日の夏5句

芭蕉の夏・秋5句

元禄の芭蕉の見たる蝉かとも 雅舟

芭蕉、瓜の花実4句

俳聖芭蕉の好みしまくわ瓜

芭蕉300句(ア行~カ行)

【芭蕉全発句紙碑試作中】 その原句として 1~300 芭蕉発句 制作年 ① ああはるはるおおいなるかなはるとうんぬん 延宝8 ② 青くてもあるべきものを唐辛子 元禄5 ③ 青ざしや草餅の穂に出でつらん 天和3 ④ 青柳の泥にしだるる潮干かな 元禄7 ⑤ あかあかと日はつ…

芭蕉発句200句(ア行)

芭蕉発句 制作年 ① ああはるはるおおいなるかなはるとうんぬん 延宝8 ② 青くてもあるべきものを唐辛子 元禄5 ③ 青ざしや草餅の穂に出でつらん 天和3 ④ 青柳の泥にしだるる潮干かな 元禄7 ⑤ あかあかと日はつれなくも秋の風 元禄2 ⑥ 秋風に折れて悲しき桑の杖…

芭蕉夏句4句

芭蕉100句 (約1000句の内)

芭蕉 100句 制作年 (あ~い) ① ああはるはるおおいなるかなはるとうんぬん 延宝8 ② 青くてもあるべきものを唐辛子 元禄5 ③ 青ざしや草餅の穂に出でつらん 天和3 ④ 青柳の泥にしだるる潮干かな 元禄7 ⑤ あかあかと日はつれなくも秋の風 元禄2 ⑥ 秋風に折れ…