2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧
香川県観音寺市立一の谷小学校校庭に「高浜虚子の句碑」があります。 春潮に海老はね上る岩の上 虚子
女遍路に惚れました。それは不思議な今朝の出逢いなのです。 朝七時過ぎ、お寺の境内のベンチに座って俳句をひねっていると、 「お早うございます」ととても元気な声で挨拶してくれる女遍路がありました。 思わず私も大きな声で 「お早うございます」と今ま…
5月24日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) 含羞の人と花との向かひ佇つ 雅舟 5月24日 【花】 シャクヤク(ボタン科) 【花言葉】 はじらい はにかみ 【短歌】 シャクヤクのあかく角ぐむ彼の日ありはじらうほどの花のふく…
やまとなでしこ(河原撫子)…『万葉集』に詠まれた{「なでしこ」はすべて河原撫子 剣持万葉植物園のナデシコ なでしこがその花にもが朝な朝な手に取り持ちて恋ひぬ日なけむ 大伴家持(巻3-408) 秋さらば見つつ偲へと妹が植ゑしやどのなでしこ咲きにけるかも 大…
「本末軽重誤る勿れ」入学式森戸学長の式辞忘れず 六十年来、ト―大に対する徹底抗戦は今も続いている。ト―大でなければ大学でないというような幻想を抱いている人がいる。自分にとっては縁なき衆生であり、それ以上の軽蔑の対象である。 地方でも立派な大学…
うわ言に金のことなど低く言ひ戦争未亡人の母逝きにけり 毎日歌壇(佐藤佐太郎選)特選 入院費用のことを気にしていた。嫁に申し訳ないという意識が相当にあった。なかなか死ねないなどと言ったりもして、辛い思いをさせられた。苦労して子育てをして、やっと…
母嫁せし時のタンスは納屋隅に雪降るごとき静けさをもつ タンスと言ってもいわゆるタンスとは別に、当時「三つ寄せ」と言われたものが嫁入り道具だった。母が亡くなってもこれだけは廃棄するに忍びず、納屋の隅に置いていた。嫁には目障りであるかもしれな…
母が嫁し我の生まれて育ちたる家の棟木の響きたて落つ 古ぼけた藁葺きの家だった。就職して間もない頃で、蓄えもないままマッチ箱のような木造の家を建てた。古家を残そうともしたが、こんな家は潰せつぶせと周囲がやかましく、結局取り壊すことになった。…
5月23日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) 耳傾け小鈴のようなアマドコロ 雅舟 5月23日 【花】 アマドコロ(ユリ科) 【花言葉】 心の痛みのわかる人 【短歌】清楚なる白いみどりの花を垂れアマドコロ咲きひとのやさしき…
古典とは所詮縁なき男の子らの面晴々と漁船乗り出す 水産高校に転任になって、遠洋航海に三か月漁業実習に出る子らの教師となった。生活指導が大変だが、そのこととは別に文芸に遊べる余裕ができた。同僚にもそのような仲間ができて、あくせく進学指導しなく…
森川義信の代表作「勾配」詩碑 生家前(香川県観音寺市粟井町本庄) 非望のきはみ 非望のいのち はげしく一つのものに向かって 誰がこの階段をおりていったのか 時空をこえて屹立する地平をのぞんで そこに立てば かきむしるように悲風はつんざき 季節はすでに…
言問はぬ木すら紫陽花諸弟らが練りのむらとにあざむかれけり(巻4ー773) 紫陽花の八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ(巻20ー4448)
「柴川紫さん」 「いいえ、ゆかりです」 「それはそう。紫のゆかりですね」 うれしそうにうなずく彼女。源氏物語の若紫の再来。あるいは又更級日記の作者の「続きの見まほしき」 何か意味深の女生徒。 今で言えばシングルマザー、その娘。当時はまだ私生児…
ブーゲンべリア ブーゲンビリア(Bougainvillea)は、オシロイバナ科ブーゲンビリア属に属する熱帯性の低木である。和名はイカダカズラ(筏葛)である。 原産地は、中央アメリカ及び南アメリカの熱帯雨林。ブーゲンビリアという名前は1768年にブラジルで木…
ボウフウ ハマヒルガオ コマツヨイグサ
瀬戸内海燧灘豊浜町姫浜 砂蟹は捕らえられじと身構える それは彼の日のあなたかもしれない
発句 野苺や明治の母の恋しかり 雅舟 脇 その傍らに添へる蕗の葉 〃
個人の屋敷の花を無断で塀越しに撮ったら、花を盗ったことになるだろうか? されば刑法何条に該当するか、ご教示を!
野辺をゆけば雲雀が鳴く。川辺をゆけば行々子が鳴く。晩春のアンニュイの中で、なぜかコケティッシュだったナオミのことを想い出す。谷崎の小説に出てくる名と同じ発音の直美は、文芸部員で甘い詩を書いていた。それをあまり推敲せず走り書きのまま顧問に見…
彼女は『潮騒』に出てくるヒロインと同じ名だった。また、天性その雰囲気ををそなえ持っていた。朗読に情感がこもっていて、研究授業にはうってつけの役柄だった。特別かわいがるわけにもゆかなかったが、自然贔屓しているとクラスメートは見ていたかもしれ…
5月21日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)石竹は夏撫子のおんなの美 雅舟 5月21日 【花】 セキチク(ナデシコ科) 【花言葉】 女性の美 【短歌】 石竹の枯れ花を摘む妹の指美しく花とからめり 鳥海昭子 枯れた花をこまめ…
香川県観音寺から広島県尾道方面を望む 瀬戸内海燧灘の夕陽 2013年5月20日19時 撮影
「そちらに明恵が行っていませんか。私は明恵の義姉になるものですが」 「ええ、昼前に来ました。来てすぐ帰りました」 この短い電話から第三者は何を感じるであろうか。背後にどんなドラマを読み取るであろうか。それをここに述べるのもいかがなものかと思…
「わたし分かる?」 「分かるよ。日下芳枝だろう」 彼女は目を輝かせた。五十年前、新任地小豆島の教え子の一人だ。なぜ覚えていたか。個性的な顔と「くさか」と言うのだと訂正させられた忘れられない思い出があるからである。そして、今まで見たことのない…
「景子。先生、お元気?」 「あゝ元気。久しぶりだな。今日はどうした?」 「どうもしない。ただ、ちょっと電話しただけ。お子さん方とは電話してます?」 「それは、まあまあ」 「あのね、家族電話あるの、御存じ?別居してることにすれば、通話料要らない…
露の世は露の世ながらさりながら 一茶 蓮葉の濁りに染まぬ心もてなにかは露を玉と欺く 『古今和歌集』 夏 僧正遍昭
5月20日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句)白根葵今日この花を話題とせむ 雅舟 5月20日 【花】 シラネアオイ(シラネアオイ科) 【花言葉】 優美 【短歌】修験者が潔斎をせし崖ありてシラネアオイは今年も咲けり 鳥海昭子…
薔薇の木に薔薇の花咲く なにごとの不思議なけれど
北満より命からがら夜を通し高粱畑を逃げ伸びし日よ