剣持歳時記・秋

花臭木

和名「 臭木 クサギ」 学名:Clerodendron trichotomum クマツヅラ科クサギ属の落葉低木。 和名の由来は、葉を揉むと独特の臭気があることからきている。 樹高は3メートルから5メートルくらいである。葉は大きくて広い卵形で、向かい合って生える対生。 …

黄菊白菊其外の名はなくもがな

〈発句〉 黄菊白菊其外の名はなくもがな (嵐雪) 〈脇〉 この清楚さよ清貧さよ (雅澄)

井泉水「松露」の句

松の奥には松露の白きに松 荻原井泉水 新傾向自由律の俳人 * 観音寺松原での茸(ショウロ)を詠んだ一句

黄菊白菊だけでいい

黄菊白菊選別意識差別かも 黄菊白菊そのほかの花はなくもがな 服部嵐雪

黄葉する秋

砂糖黍も黄葉 霜月の真只中の黄葉かな 11月15日 雅人

赤蜻蛉紅葉に秋の遍路かな

巍々園に今秋もまた赤トンボ紅葉に会う心安らぎ 秋遍路いそいそと行く秋晴れに一声かけるを惜しみています

燧灘晩秋の渚

やや風の寒き渚の残り花 雅舟

秋の木の実「クサギ」

帰宅してクサギ(臭木)と分かる 木の実かな

川辺の鳥と木の実

水鳥の命燿く秋日和 雅舟 秋晴や赤い実求め鳥も人 雅舟

椋鳥、夕べの集い(影絵)

塒への夕べの集い幾百羽椋鳥は皆口々に告ぐ 雅子 稲畑汀子の《椋鳥》の句 いずれも俳誌『ホトトギス』に掲載 塒出て椋鳥の行先ある如く 椋鳥と気づきたるより二羽三羽 椋鳥の来てゐる庭と気づきたる 狼籍の椋鳥でありしもなつかしく 災害に椋鳥の塒の失せし…

文化の日、菊の花を

赤い実に圧倒されて立ち尽くす

赤い実が好きな私もこれほども数多実ればどうしようもない

野葡萄のどのひと粒も個性あり

色々の色曼陀羅の野の葡萄ひと粒ひと粒どれもいとしい 雅子

木守り柿

百年の樹齢の柿や朝曇り 古義軒 柿の葉はみな下向きや木守り柿 古義軒

この鳥は?

鵙高音 今日は必ず逢えるはず

紅葉・落葉の微妙さ

紅葉が落葉となって秋深む 雅舟 紅葉といふ神からの霊符かな 雅舟

野菊 親子三代の句

野菊叢東尋坊に咲きなだれ 高浜虚子 降りて来し蝶遊びをる野菊叢 高浜年尾 野菊にも父が曽遊の地なるべし 稲畑汀子

秋の木の実七句

えびかずらのここだく踏まれ荼毘の径 蛇笏 葉がくれに現れし実のさねかづら 虚子 鼠ゐて棗を落す月夜かな 鬼城 一の池二の池しぐれ一位の実 龍太 余年なくぶらさがるなり烏瓜 漱石 石榴火のごとく割れゆく過ぎし火も 楸邨 からからと鳴る梔子の実を摘みぬ 弘…

ツワブキ

香の人がいつか来たればこの池に案内したいと決めております 四国霊場68番札所神恵院魏々園

金木犀の路

一筋の路敷き詰める金木犀

季節の移ろい「紅葉」

自づから葉は色づいていつの間に秋は深まる静かなる日々

秋の蝶

溌剌とまた密やかに秋の蝶 雅子

酸漿(ホオズキ)

酸漿(鬼灯)(ホオズキ)は吾が掌中の珠なりき 雅人

金木犀咲き初む

金木犀そこそこ入日道の果 大野林火 金木犀訪はれ疲れをまうでをり 石田波郷 金木犀風の行手に石の塀 沢木欣一 飽きられており金木犀が金こぼす 田川飛佐子 粗句 父祖よりの金木犀に見守られ 雅舟 西行に金木犀の香を献ず 〃

アカマス

萩より際立つセイタカアワダチソウ

萩よりも印象鮮明 嫌われても際立つ黄色の泡立草

寺苑落葉

なにげなく寺苑に惹かれて落葉踏む 雅子

秋祭りの微笑み

祭礼や知事・外人も慶べる 琴弾八幡宮 2016年10月15日 午後5時 篝火や外人女性も微笑んで 香川県浜田知事さん里帰り 秋祭り 知事の頬笑み 神主の笑み 故里の笑顔

アンパンマン列車

アンパンマン列車讃岐野を馳せゆけり 雅人

九月満月清明なり

八月より九月の満月清明なり