「旅」の辞書的な意味

     「旅」とは

 ①自分の家を離れて、臨時に別の所にいること。また、その途中にいること。
  現代語の「旅行」より意味が広く、よその土地に行くと限らず、近くに行くこともいう。  小学館『古語辞典』

 ②自宅をはなれて、泊まりがけで一時(遠い)よその土地へ行くこと。また、その道中。 学研『現代新国語辞典』

 ③自宅を離れてある期間ほかの土地で不自由に(のんびりと)暮らすこと。     三省堂新明解国語辞典

  ④一定の期間、自宅から離れた場所に出かける意で、主に文章に用いられる、古風でいくぶん優雅な感じの
   和語。一般には楽しむためのものを連想させる。              岩波書店 『日本語 語感の辞典』


 
  類語 「行脚(あんぎゃ、唐音) 」
①僧侶が修行または布教のためにいろいろな地方を歴訪すること。また歌人などが行う創作しながらの旅行をもいう。(ブリタニカ国際大百科事典 )
②野宿をしたり、民家の軒先や納屋などを借りて仮眠し、ひたすら歩く。その間は托鉢をして糧を得る。一方、衆生は通りがかった僧侶に喜捨をすることで功徳を得る。こうした相互扶助の関係が行脚の存在を支えたwikipedia
仏道修行のために、僧侶が諸国を歩き回ること。 「雲水の行脚」 ある目的で諸地方を巡り歩くこと。「遺跡を行脚する」  (goo国語辞書)

●『奥の細道』で芭蕉は「奥羽長途の【行脚】只かりそめに思ひたちて」とも「定めなき頼の末をかけて」とも述べ、
 【行脚】へ向かう運命を軽くも重くも感じて向かっている。