『類語辞典』の思い出
小生は小説「俳諧の風景」で昭和56年3月6日菊池寛の命日に第16回香川菊池寛賞を受賞した。その直前にNHK高松放送局が特集を組んでくれていたが、前日急遽断った。自分の勤務校生徒の不祥事と一緒に報道されることは耐えられなかったからである。
明らかにその代りとして浜西先生の『角川類語新辞典』(昭和56年1月30日第1刷)が紹介された。一般受けのする小説が、お堅い類語辞典になったわけである。
36年前のそんないきさつなどつまらないことである。ただ自分としてはこの類語辞典をその後購入、今なお活用している次第である。大野晋・浜西正人の共著になっているが、実質は田舎教師浜西先生独自の緻密な調査努力によるものとみている。