#夏

黒揚羽つかまえる

黒揚羽掴まえられて無念かや

ニセアカシアに酔いしれる

夕映えのニセアカシアに立ち尽くす ニセアカシア (Robinia pseudoacacia) 北米原産のマメ科ハリエンジュ属の落葉高木。和名はハリエンジュ(針槐)。日本には1873年に渡来した。用途は街路樹、公園 樹、砂防・土止めに植栽、材は器具用等に用いられる。

松原の松の花を詠む

琴弾公園観音寺松原 松の花・松ふぐり・茎立ち 命ある松の営み みどりの日

水芭蕉の俳句

芭蕉の精エキスとなりて水芭蕉 澄人

桑の実をあなたにあげる!

禅寺の門の傍なる桑若葉 五月晴れあなたをここに招きたい

バショウに上る青蛙

五月朔日芭蕉に青蛙現れし 雅舟 遁れてはバショウを上る青蛙

葛水俳句

葛水…葛湯を冷やした飲み物。夏の季語 葛水や入江の御所にまうづれば 蕪村 「夜半叟句集」 宗鑑に葛水給ふ大臣かな 蕪村 「蕪村句集」葛水の臍のあたりをめぐりけり 荷兮 「新華摘」葛水の冷たう澄みてすずろ淋し 村上鬼城 「定本鬼城句集」葛水や顔青き賀茂…

宗鑑に小町草

宗鑑の墓六月は小町草 高野素十 宗鑑の棲んでいた興昌寺境内の一夜庵、その傍らに宗鑑供養塔がある。 墓は山頂にあって、この句で「墓」というのは供養塔であることは確かだ。 * 小町草=ムシトリナデシコ(ハエトリナデシコ)

野朝顔

野 朝 顔 わが国の紀伊半島以南から四国・九州、それに東南アジア、オーストラリア、ニュージーランドなどに広く分布している。海岸や人里近くの道端、林縁などに生え、12メートルくらいまで伸びる。葉は心形で先端が尖っている。6月から11月ごろ、「…

花よりも蝶蜻蛉

花よりも心奪わる蝶蜻蛉 雅人

ツクツクボウシ

ツクツクボウシ・抜け殻 (空蝉) ツクツクボウシ(つくつく法師、寒蝉、Meimuna opalifera )はカメムシ目(半翅目)・ヨコバイ亜目(同翅亜目)・セミ科に分類されるセミの一種。晩夏から初秋に発生するセミで、特徴的な鳴き声をもつ。ツクツクホーシ、オー…

八月六日の花散里

原爆忌 ブラジル五輪開会式 八月六日花散里の蝉の声 雅舟 「何も持たずに生まれ 何も持たずに生き物は逝く…」 (本日只今、五輪開会式でブラジル大統領代行の挨拶の中の印象深い言葉) ×今もなお原爆投下正当化退役米兵の心なき言×

真夏の花鳥

夏盛り遅すぎることない人生も 青春をとっくに過ぎて狂い咲く

夾竹桃に想う

昭和ヒトケタ夾竹桃は激流なり 富田敏子 季語は「夾竹桃(きょうちくとう)」で夏。花期の長さは百日紅(さるすべり)に負けず劣らずで、秋になっても咲いている。とにかく頑健という印象が濃い。昔から毒性があると言われ(実際、強心作用のある物質を含む…

夾竹桃に花咲けば

人恋し 夾竹桃の燃ゆる日は 雅舟 夏に燃えあなたに燃えしは過去の香子

向日葵の姸

向日葵の姸を競ふは何もなし 雅舟

蝉しぐれ

暑さなど負けてなるかと蝉しぐれ 寺院門前句

蝉時雨

百蝉争鳴どこへ行っても逃れえず 雅人 【絶唱】 蝉時雨子は担送車に追ひつけず 石橋秀野

コスモスの種蒔き

コスモス畑種蒔き地域のボランティア ミレーの名画種蒔く人か

初蝉の鳴いて

初蝉の鳴いてすぐ止む梅雨晴間 雅子 鳴き交わしはや盛んなる恋心 雅人

棚田を思う

ベトナムの棚田のゆかし田植時

稲の敵稗ののさばる半夏生 雅人

ベトナムの早乙女

ベトナムの早乙女が行く棚田の畦 雅舟

今夕の虹

今夕の虹を伝える術もなし

豹紋蝶

豹変という早業や豹紋蝶 雅子 豹紋や花から花へ豹変し 雅人

梅雨晴間を詠む

けふ生きた証しに一句したためむ 雅舟

紫陽花寺のお遍路さん

紫陽花をイヤリングにする女菩薩

唐黍畑

唐黍の実の熟しゆく柞田村 雅子

つぶらなる眸

つぶら瞳の君故に愁えは清し

豹紋蝶

豹紋蝶朝の挨拶ありて去る