能「求塚」

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もとめづか【求塚】
 能の曲名。四番目物観阿弥作か。シテは菟名日処女(菟原処女(うないおとめ))の霊。旅の僧(ワキ)が摂津生田に赴くと,若菜摘み若い女たち(前ジテ・ツレ)が来かかる。僧は求塚のありかを尋ねるが,女たちは知らないと答え,残雪をかき分けて一心に若菜を摘み,また帰って行く(〈下歌(さげうた)・ロンギ等〉)。ところがただ1人居残った女がいて,僧を求塚に案内し,塚にまつわる伝説を話して聞かせる。昔,小竹田男(ささだおとこ∥ささだおのこ)と血沼丈夫(ちんのますらお∥ちぬのますらお)という2人の青年が菟名日処女という女に恋をして,同時に恋文を送った。
 
 
芦屋の菟原娘子の奥城を行き来と見れば哭のみし泣かゆ
                                              『万葉集』(巻9ー1810)