『万葉集』もみち(黄葉)の歌
『万葉集』中の「もみち」では、「紅葉」よりは「黄葉」が多い。
関東の「紅葉」、関西の「黄葉」か?
2204 秋風の日に異に吹けば露を重み萩の下葉は色づきにけり
2204 秋風の日に異に吹けば露を重み萩の下葉は色づきにけり
2205 秋萩の下葉もみちぬあらたまの月の経ぬれば風をいたみかも
2206 まそ鏡南淵山は今日もかも白露置きて黄葉散るらむ
2207 我がやどの浅茅色づく吉隠の夏身の上にしぐれ降るらし
2209 秋萩の下葉の黄葉花に継ぎ時過ぎゆかば後恋ひむかも
4161 言とはぬ木すら春咲き秋づけばもみち散らくは常をなみこそ
4222 このしぐれいたくな降りそ我妹子に見せむがために黄葉取りてむ
4223 あをによし奈良人見むと我が背子が標けむ紅葉地に落ちめやも
4225 あしひきの山の紅葉にしづくあひて散らむ山道を君が越えまく
4259 十月時雨の常か我が背子が宿の黄葉散りぬべく見ゆ
4268 この里は継ぎて霜や置く夏の野に我が見し草はもみちたりけり
4296 天雲に雁ぞ鳴くなる高円の萩の下葉はもみちあへむかも