万葉「雲居」の歌

      「雲居」の歌20首の中の1首
 「雲居」とは雲の居る所「天空」のことなのでしょうが、不思議な存在で限りない魅力、奥行きのある古語。上空から雲居を見ることのなかった「いにしへ人」に見せたかった
雲海のお写真に寄せて、次の万葉歌を贈ります。

雲居有 海山超而 伊徃名者 吾者将戀名 後者相宿友

                                                   『万葉集』(巻12ー3190) 作者不明

雲居(くもゐ)なる 海山越えて い行きなば 我(あ)れは恋ひむな後(のち)は逢(あ)ひぬとも