赤トンボ


 こんな立派な飛行機はここにはありませんでした。俗称赤トンボと呼ばれた練習機九五式一型練習機(キ9)
 は、機体が橙色に塗られていたことから「赤トンボ」と呼ばれていた。本機はその内の代表的な機体のひとつである。
  本機は飛行特性が優れた練習機として陸軍飛行学校で広く使用され、日本軍航空部隊練習機の塗装である橙色から海軍の九三式中間練習機と並んで「赤とんぼ」の愛称で親しまれた。太平洋戦争末期には、日本を含む世界各国の航空機が大幅に性能向上を果たしたことにより、九五式三型練習機に代わって本機が初歩練習機としても利用されるようになった。また、連絡機としても使用されたほか、
250kg爆弾を搭載して特攻機として使用された機体もあった。