蘆刈物語


    谷崎潤一郎蘆刈』その前の話は?
 京都近郊「水無瀬の宮」の跡に行ってみようと山崎の方に出掛けた。この辺りは歴史的なさまざまなことに思いを馳せながら水無瀬の離宮のあった跡を歩き回り、渡し船に乗ろうとうどん屋の主人が教えてくれた船着き場に行った。 
 月がきれいなので、すぐに舟には乗らずに、蘆荻の生い茂る川の洲で酒を飲んでいると、ひとりの男が現れる…
蘆刈
 能の曲名。四番目物現在物世阿弥作。シテは蘆売り,実は日下左衛門(くさかのさえもん)。左衛門の妻(ツレ)は大家へ奉公していたが,久しぶりに故郷の難波を訪れる。そこへ蘆売りが来て,節おもしろく歌いながら蘆を売り,笠踊を見せたりする(〈笠ノ段〉)。呼び寄せて見ると夫だった。男は身を恥じて小屋に逃げこむが,女は言葉優しく連れ出し,新しい装束に着替えさせる。夫は喜び,夫婦の情を歌った曲舞(くせまい)を演じ(〈クセ〉),舞を舞い(〈男舞〉),連れ立って都に上る。

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          芦刈をするいにしえの物語男女に何がありけむ
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       ふと蘆を見るにつけてもいにしえの物語など浮かびくるなり