本日の「みとよ源氏物語講座」は「蛍」の巻

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 「蛍」の巻 
 玉鬘は、源氏の親らしからぬ*懸想に苦しみ悩んだ。
五月雨の頃、兵部卿から玉鬘に文が届き、源氏はそれに返事を書かせた。喜び勇んで六条院にやってきた兵部卿宮の前で、源氏は几帳の内に「蛍」を放ち、その光で玉鬘の姿を浮かび上がらせて見せた。予想以上の美しさに心を奪われた兵部卿宮は想いを和歌で訴えるが、玉鬘はつれなくあしらうだけだった。(この逸話から、兵部卿宮は蛍宮、蛍兵部卿宮等と呼ばれる)
  
 鳴く虫より鳴かぬ蛍が身を焦がす 蛍の巻で*懸想を講ず  剣持雅澄
 
*懸想=「異性を恋い慕うこと」の意の老人語 (金田一京助新明解国語辞典』)       =異性に思いをかけること。恋すること。〔古風にことば〕  
                         (金田一春彦・秀穂『現代新国語辞典』)