万葉集「忘れ草」の歌 野萱草 (
カンゾウ一般)
①忘れ草我が紐に付く香具山の古りにし里を忘れむがため
大伴旅人 巻3-0334
あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり
(この歌に対して旅人が応えた歌。忘れようとしても忘れられない、望郷の思いの歌)
②忘れ草我が下紐に付けたれど醜の醜草言にしありけり
大伴家持 巻4-0727
③我が宿の軒にしだ草生ひたれど恋忘れ草見れどいまだ生ひず 人麿 巻11-2475
④忘れ草我が紐に付く時となく思ひわたれば生けりともなし 作者不詳 巻12-3060
⑤忘れ草垣もしみみに植ゑたれど醜の醜草なほ恋ひにけり 作者不詳 巻12-3062
6月22日
【花】
シモツケ(
バラ科) 【
花言葉】 いつかわかる真価
【短歌】老夫婦しずかに住める垣にそい
シモツケの花ことしも咲けり 鳥海昭子
バラ科の小低木で、枝の先端に小さな花がひとかたまりに
なって咲きます。老夫婦の穏やかな日々にも、
シモツケの
花がまた新たな日々を刻みます。
【季語】 繍線菊(しもつけ)
【俳句】 後の日に知る繍線菊の名もやさし 山口 誓子
しもつけの花びら綴ることばかり 後藤 夜半
繍線菊の咲けばほのかに兄恋し 黒田 杏子
【三行詩】 最初の発見地下野にちなむ
漢字は漢名の借用
霞がかかったような雄蕊