旅人、亡妻を偲ぶ歌

     
     大伴旅人の亡妻を偲ぶ歌

   吾妹子が見し鞆の浦のむろの木は常世にあれど見し人ぞなき
                          (『万葉集』 巻3ー446)
  鞆の浦の礒のむろの木見むごとに相見し妹は忘らえめやも
                            (    〃    447)
            ★むろの木=現在のネズミサシ、モロダ
  行くさには二人吾が見し此の崎をひとり過ぐれば心悲しも
               (巻3ー450 馬崎を過ぐる日作める歌)
  吾妹子が植えし梅の樹見る毎に心咽せつつ涙し流る
            (巻3ー453 故郷の家に還りて作める歌)
 
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