万葉の花「嫁菜」

 
   妻もあらば 摘みてたげまし 佐美の山 野の上のうはぎ 過ぎにけらずや
                     柿本人麻呂  『万葉集』巻2ー221 
    もし妻が傍にいたならば、嫁菜を採って食べ(させ死なないで)あろうに、
    佐美の山の上の嫁菜はもう盛りを過ぎたではないか。(いとしいことよ)
    (香川県坂出市沙弥島で海辺に打ち上げられた死体を見て詠んだ挽歌)
        ☆うはぎ=嫁菜(一般に野菊)
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