大江健三郎、深夜便「明日へのことば」

 10月31日(水)4~5時 二日目 「人生と日本を語る」
 どういう社会に生きたかという関心で評論を書いてきた。
光が生まれた時、頭に瘤があった。広島に行こうと誘われた。サルトルのようにしっかりしたルポを書こうとした、原爆病院に勤めていた重藤文夫先生に会う。自らも被爆したが被爆治療と研究に尽力した偉い人。
 話を聞いてカードに書きとめる。一週間話を聞いた。患者の人は来年来ても会えないかもしれないという。医学的に治療も出来ない。「広島ノート」という一冊の本を書いた。翌年「沖縄ノート」を書いた。作家の文士講演三人、石川達三有吉佐和子と。守備隊長が集団自殺を命じた。巻港(まきなと)さんに聞いたこと。
 外国が紹介してくれる。注目してくれる。外国の作家に ハーバード キッシンジャー
イードパレスチナのことを書いたひと。白血病で輸血。イスラエルとの関係。和解。楽観主義を持っている。Will意志的楽観主義(オプチミズム)。「人間なのだから」実現できる。
チェコのミラクンデラ、人間らしい生活ができるようなモラル(倫理、生き方)ドゥエッセンシャル(本質的な)。サンテク「星の王子さま」三種ある。狐が「一番大事なのは心である」「本質的なのは人間に見えないもの」一番本質的なのは目に見えないもの=心。
若い世代に残したいことば。大野晋先生。「あはれ」=苦しんでいると一緒にいて相手と共有できる。「かなし」=取り返しのつかないもの。どうしようもない。『源氏物語』以降
大切な日本語。