:現代俳句集10冊巻頭句

          神田九十九文庫より      剣持文庫預り

  飯島晴子  『花木集』 現代俳句の100選24  やどり木の色を仰ぐも春の人 

  橋 間石  『虚』           〃                35     冬の雨うしろを見ても冬の雨

  星野紗一  『地上の絵』   〃       38     石榴割れる村お嬢さんもう引き返さう

  服部千枝子 『旅鞄』                 海ほほづき綺麗にならべ春祭

  津沢マサ子 『空の季節』               わが日を返せ夾竹桃のその色の

  恩田侑布子 『イワンの馬鹿の恋』         ゆめたがへくゎんおんまでのゆきやなぎ

  斎藤康子 『雀色時』                  秋の雲流れ箒の音すなり    

    中原道夫 『アルデンテ』               冷し酒瀬にいくつかの舟を干し

  志賀 康 『返照詩韻』                 蝶の春地神は学び飽かざらん  

    西川敏郎『町は白緑』                 遠い駅から届いた死体町は白緑