豊浜「暁部隊」の留魂像

      
 太平洋戦争当時「陸軍船舶幹部候補生隊」があった。秘称「暁」部隊は香川県西部の豊浜町一ノ宮公園隣接の富士紡績を兵舎として開設された。昭和19年4月29日より終戦まで約5800名の将兵がここで訓練された。隊員の年齢は22~23歳で、ほとんどが学徒出陣で大学または高等専門学校在学中の学生だった。
 戦局の頽勢により下士官将校養成の幹部候補生隊とは言いながら、次第に特攻作戦に組み込まれていくことになる。250キロ爆雷を積んだベニヤ板張りのモーターボートで敵艦に突っ込む船舶特攻の一翼をになうことになる。昭和20年1月9日の比島リンガエンにおける第12戦隊の出撃を初め多くの海戦で犠牲者を出した。
 豊浜の留魂像に名籍(みょうしゃく)されているだけで250名である。
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