続・筆海帳解読2
一夜庵のある興昌寺保存の俳句短冊 河東碧梧桐 巌谷小波 鈴鹿野風呂 村尾公羽
むつことのまたつきさるに明ぬめり いつくは秋のなかりてふよは
納涼 松かけの・ゐの水を結ひあけて なつ・のしるしとなりにけるかな
深山月 きかみぬと山の・ほのね覚たに さとるこのさの月はさびしき
高砂 そのなかに・ぬにて砂の ・・・・・ 松のひとしる 宗鑑
見・めこと人わかいものはけならめ 袖さへなみのたたにくちぬる
年鳥 秋とり鳴さほの川きり立にれり 山のこのはの宮とりなく 宗鑑
詠三首和歌 宗鑑 嶺上初音 年ことに咲そう地・ 宮・・・比良の・ねや
風寒し破れ障子の神無月 宗鑑
走の野にいむけむからのはらまれて まつしくしくにはかりをりける 宗鑑
水の色とらへ流るゝ柳かな 宗鑑
空家かつらかけてなくらん郭公 宗かん
うつきゝてねふとに鳴や郭公 宗鑑
いやめなる子どもうミをけ郭公
……… 億の徒あにこの不思議を思は さらんや乃敬てみつからこの旨趣を・し 毫も・・一時軒のもとに・・・ 延宝九年辛酉八月廿四日
……… ・つかり筆し行ひてつける・造の切をるし 上・菩薩の国をかへ下化泉生の像を無 ………
讃州七宝山興昌寺のかたより 一夜庵宗鑑法師影像安置 来由をしのふる状 ……… こほれたるをひして梅谷和尚と心をひとつ にし鑑法師勧進帖一通をみつかり…
宗阿 其角 園女 はせを 支考 嵐雪 たにばら ・・・・ やちよ 宗鑑 貞室 守武 真・・ 梅翁 朝渓写
中書き 題・・ 千代かたる霞の橋や筆の高 延享三丙寅年正月廿四日修補之長鯨舎
中書き 春に佐保姫あり 秋に龍田姫あり 冬は此橋姫御ならんと 霜のはな橋にさかすや宇治の姫 芭蕉翁三世可々蝶
徳寿軒 尚々毎事御懇之儀共 有難存候 捻恐入存候 昨夕ハ御懇預 御切紙候 過分存候 先々先度者 事多之 思出不及 是非候 誠二 被入 御心候て 忝存候 将亦大事之 御 託宣只今返信申候 又御意之 色紙十枚進之候 以参上 御礼可申述候 恐々敬白 二月十七日 宗鑑(花…
田鶴 (32行略) 行脚田鶴樹入道宗樹 (印) 寛保三年癸亥初秋十一日
田鶴 夜を一葉ごそりと生れて渡世かな 夫 俳諧は風月の禅也 (17行略) 下々の下の客の栄えや月一夜
田鶴 一夜庵之記併雑記 西讃の地・・に進む (31行略)
重居 燕知社日辞巣去 菊為重陽冒雨開 わがやどのきくのしら露けふごとに いくよつもりて渕となるらん
三 犬筑波さはりさりけり法の月 藤原貞因 (前8句略)
二 宗鑑のしやうねや残る有明浜 宗貞 (後11句略)
一 讃州豊田郡七宝山興昌 禅窟宗鑑・奥の釈迦堂造 立ならびに宗鑑法師自作の 影像安・の一夜庵造立・しめん・・ (本文32行略) 延宝九年月日 花にあかてたとへはいつまてても一夜庵 忘吾庵野梅翁 野梅翁 花ぬらんや第三第四の琴弾山 一時軒 惟中 (後2句略)
一 宗鑑の呼びかけによる「釈迦堂再建寄付集め趣意書」と見られる。 敬白 特にハ十方旦那助成をため七宝山 観音寺興昌禅崛幷興気ち上む りやうをなさんとこうしやう (本文18行略)
二 (本文23行略)